ゴボウの生育が悪い。発芽率も悪い上に、育ちも悪い。初めは播種が遅れた場合の典型的なパターンと思っていた。しかし日が経つにつれてそうではないことが明らかに。最大の原因は自家採種だ。
自家採り種の生育が明らかに悪いのだ。このたびは何年ぶりかにまとまった量の自家採種が成功し、トンネル18棟のうち10棟ちょっとをこれで賄うことができた。残りは購入した種。播種して1か月が過ぎ、双方の違いが一目瞭然になった。購入種の方も発芽率がいつもより悪いのは遅まきのせいだろう。しかし自家採種の方は発芽率が悪い上に、発芽したもののほとんどが双葉がいじけていかにも弱弱しい。発芽後に枯死したものもかなり目につく。
(これで発芽率50%、全体がこんな感じ。)

(4列のうち左から2列目だけが自家採り種。)

これまで自家採り種を使用したことは7回(7年)あるけれど、発芽率や発芽勢に差を認めたことは一度もなかった。このたびは久しぶりだったとはいえ、これまでと何かが違った様子は何もなかった。種を委託してシーダーテープにしてもらったわずかな工程で何かがあったとも考えにくい。原因は何だろう。これでは今後が怖くなる。
これで来期のゴボウの不作は決定。収量だけでいってもさあどうか、良くて例年の7割くらいか。圃場の事情もあるので、悪ければ半分以下ということもあり得る。しかも芽が飛び飛びなので収穫時に太さが揃わない。だから収量減以上の収益減。
それにしても、2025年1月現在で2026年度決算の悪い結果の一端がすでに見えるのだ。うちのような作型の辛いところ。だからみんな冒険はやりたくないし、冒険とまでいかなくても、無難なことをやりたいのよ。俺らの凄さ(バカさ)が分かるかな。
ちなみにゴボウは、1株からたくさん実る作物と違って、1株に1本しかできない。1メートルで18本の芽が出ていればmaxで18本のゴボウができ、10本の芽が出ていればmaxで10本しかできない。これから挽回すればいいんじゃないか?なんて言う人が時々いて、こう説明すればすでに挽回できないことは分かってもらえるんじゃないか。
ということで、来期のゴボウは不作です。あれはずいぶん前(冬)の話でしょ、って言わないでね。あ~あ、何かと金が必要だというのに、今期の大豆と来期のゴボウが続けてコケ方がひどい。
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