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多面と中山間はやめる方向で

  • 執筆者の写真: 反田孝之
    反田孝之
  • 5月16日
  • 読了時間: 3分

更新日:5月17日

またまた更新が滞った。ここ数日は耕うんday。田んぼは代かき前の仕上げが終ったし、転作田は春以降の1回目がようやくついさっき終ったところ。


同時に耕うんをしながらずっと考えていることがあって、「多面」と「中山間」の継続をどうするかについて。多面はあと1年あるからまずは今が区切りの中山間。11日に継続を確認した総会が終わったばかりというのに、翌日からは一転してもうやめようと考えるようになった。きっかけを作ってくれたのは齢80を過ぎても皆から呆れられている農業委員。総会中も相変わらず懲りずに取り組みを批判するばかりか、総会終了後に誰もいないところで私に面等向かって、「田津地域の振興のためにはあなたは邪魔だ」と。この人に対しては日ごろから鬱憤が溜まっていたので怒りが爆発してしまい、つい大声で罵ってしまった。大人げなかったと反省こそすれ後悔はまったくなし。皆を代弁して罵ったようなものだ。言われたこと自体についてはバカの言うことだからまったく気にはしていない。しかしずっとやめたいと思いながら歯を食いしばってやっているだけに、気持ちの糸がプツンと切れてしまったのは間違いない。


始めは良かった。10年前に私主導で仕組みを見直し、負担もそこそこの自画自賛の取り組みと思っていた。しかしそれは遊休地が少なかったからに過ぎず、それが急速に増えたら負担が想定を越えた。体と機械を壊しながら毎年ギリギリで凌いでいる状況。それでも私にしかできないからと、やめる選択肢は見ぬふりをしてやってきた。


やめると私はどうなるか。ここに費やす労力、時間にして年間で60時間くらいが浮くことになる。体は楽になるし、なけなしの休日を増やすこともできるし、やれずにいる他のことに取り組むこともできるだろう。子供の相手だってもっとしてやれる。損をするのは60万円程度の上がりがなくなることだけで、機械の消耗や破損のことを考えれば大した額ではない。やめたことを想像するだけで、もうワクワクして仕方がない。


一方で田津地区は急速に藪に覆われていくだろう。しかしそうなったところで、それはうちが開墾して今の景観にする前の20年前の姿に戻るだけのことだ。藪が増えれば洪水時の流速も減ることだろう。荒れ果てた景観だって、家屋の前にそびえる堤防のおかげで日常的に住民の目には入らない。イノシシ被害の増加を言う人もいるが、すでに手が付けられないくらいに多いのだから当たらない。ただ周りが藪に囲まれたら、今おられる数名の耕作者のリタイアは心理的に若干早まるかもしれない。


しかし、まあね、敢えて続けることを想定しても、堤防で農地が減るから遊休地も当面は激減するわけで、地図に落としてみるとわずかなもので、だから続けたってこれまでほどの負担にはならないんだけどね。しかし上記のようにあまりに甲斐がない。苦労の割に甲斐がない。それで悩む。


心の中ではやめる方にほぼ傾いている。あとは踏ん切りをつけ、やめる手続きの順序を具体的に考え、勇気を持ってその手間を経るだけだ。農業委員さんもさぞかし喜ばれることだろう。

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