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執筆者の写真反田孝之

思いっきり空振り

これは5日前の話。


新規転作田に籾殻暗渠を敷設しようと朝から準備を。軽バンやらトラクターやら回送して、暗渠の敷設機をトラクターに装着しようとしたときに、トラクターの足回りのオイルが漏れを発見。滲んでいるくらいなので拭きながらやってしまおうと、敷設機を装着。トラックに乗せようとしたそのときに、なんとさらにミッションオイルの漏れも発見。こちらの漏れは酷いのでこのトラクターによる作業は諦めて敷設機を取り外した。


急いで別のトラクターを回送。ただしこちらはクローラ式ではなく、ホイール式。もみ殻敷設機はクローラ式のトラクターがいい仕事をする。ただホイール式でもできないわけではない。装着して圃場へ回送。


そしてもみ殻を積む前に試運転として進入路から勇み入り、田んぼに一刺し、スタート!・・・しかしあえなく撃沈。ホイール式では田面が柔らかすぎてまったく前に進まない。行けると思ったのにダメなのか~と。判断は難しいんよね。クローラ式でもどうだったか。微妙なところ。



(諦めて回送して帰るところ)


このたびは諦めて、入院が決まったクローラ式のトラクターの退院を待ってからやることに。なくなく事務所へ回送して戻り、敷設機を取り外した。ここですでに14時半前。回送だの装着だのと書けば簡単だが、それぞれが結構面倒くさく、体力を使う。いったい朝から何をやったというのか・・。


こういう空振りは年間を通して時々ある。そしてこれは避けることはできない。こういう空振りをすることで作業の可否の勘を鍛え、条件を体で覚えていく。数値化できない条件に満ちた現場の営みは、この繰り返しによって洗練されていくのだ。そしてそうやって今を築いてきた。


と言いつつ、このたびはあまりに虚しい。いましがた、トラクターの修繕費が10万くらいかかるという連絡も入ってきた。マジか。

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