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  • 執筆者の写真反田孝之

教えても教わっても面倒な人

夜中は予報通り強風が吹き荒れた。いつもなら眠れなくなるところ。でもゴボウトンネルは大半のビニールを撤去済みだし、苗代のシートもネットで押さえてあるのでまず心配なし。疲れていたせいもあってぐっすり眠ることができた。


苗代のシート類をネットで押さえる方法は秀逸と思う。でも意外と普及してなくて、折衷苗代の場合はふちを泥で押さえる方法が多いみたいだ。うちも昔はそうしていた。しかし作業が大変な上に強風でシートが飛ばされやすい。そのうち稲葉先生が(民間稲研の資料の中で)マイカ線や防風ネット等で押さえろというので、すぐに取り入れたわけ。ふちに隙間が微妙に開いているけど、シートを少し幅広にして溝に垂らして(水を張って)おけば発芽までに中が乾燥することもない。


(苗箱の上にラブシート、シルバーシートを敷き、最後に防風ネットで押さえる。ネットだけところどころピン止め。)


普及していないのにはいろいろ理由があるだろう。単に知らないというのが一番多いと思いたいところだが、そうでないという気もする。農家には人の真似をすることが嫌いな人が少なくない。頑固というかヘンクウ(偏屈)というか、そんな人はどんな分野にだっているんだけど、明らかに多い気がする。じゃあそういう人がすべてオリジナルかといえば全然そんなことはなくて、ほとんどが真似。当たり前だわな。ただ自分が知っている人の真似をしたくないだけ。だから知っている人の真似をしているときは「このやり方はネットで見つけたんだ(あんたじゃないよ)」とかね・笑。まあご苦労なことだ。


私などはこんなところに張る意地は持ち合わせていない(これを素直という)ので、これはいい!と思ったら、何だって猿真似だ。ついでに「誰誰に教えてもらったんだ~」とか言っておけば、その人も気分がいいし、いいじゃない。まあそのあとが面倒くさい人が時々いるんだけどね・・。


そういえばずいぶん前に書いた気がする。探したら、あったあった→ ★ 。もう15年も前に書いておるよ。教えたか教えられたかで人間関係の上下を気にする人っているんだよね。今でもそう思う。そういう人って、教えても教わっても面倒。あんたの性癖なんていちいち知らんがなって。つい付き合いが遠くなる。ま、何でもいいか。みんな満足しながら死んでいきましょ。

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