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執筆者の写真反田孝之

理想の苗を求めて

自然栽培を始めて以来、栽培技術で試行錯誤を繰り返してきて、多くのことは、「とりあえずは」こうやればいい、というレベルまでにはなった気がしている。しかし、どうすればいいのかさっぱりわからない、ということもまだまだ多く、その一つが肥料を一切使わない稲の育苗である。


田植え機で植えられる程度に育てるという最低レベルはクリアした。しかし理想の苗にはまだまだ遠いと言わざる得ない。一部で時々ほれぼれするような姿に育つことがあって、そういう苗は田植え後の生育がスムーズで(早いのではない)、最終的にも生育が良い。理想はそういう苗が苗代全面を覆うイメージだ。


ついでに言うと、自然栽培で田植え後の苗の動きが遅いのは、先ず根を優先して延ばすからだ、という説をよく耳にするが、私が観察した範囲では、単に苗の力が弱いからだと思う。


今年の苗からまた新たな試みをしている。試みには前提があって、1人当たり苗箱1500枚分相当の苗代を負担感なく準備できるというもの。管理技術を語るときには栽培規模が無視できなくて、例えばわずか10枚の苗箱だったら、おそらく稲わらの利用でいい苗が育つ。負担感というのがぼんやりしているが、今のところこれはこれでいい。


そう、稲わらの利用。私の知る限り稲わらというのは育苗であまり利用されていない。だが自然界の中で、作物残渣は次世代のためにある。これをどのように、どうやって利用するか。ここの研究である。


というわけで、いつものように数年計画。このたびはまずは3年と決めた。そして昨日から来年の苗代予定圃の均平取りを。タイトな中で来年の準備をする。のんきな農業人生である。

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