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良い授業を作るためには

執筆者の写真: 反田孝之反田孝之

また私の経験からの話になるが、小学校の授業というのは、元気な子ども達に数名よる適度な不規則発言がある雰囲気の場合に良い授業になりやすい。その発言を上手く利用して授業を組み立てていけば、その子らの気持ちを押し込めることにはならないということがもちろんあるけれど、何よりの効果は、あたかも授業を、しかも明るい授業を、子供ら自身が作っているような雰囲気になるということである。


さらに雰囲気を支配する数名以外の子を適度に当てたりして上手く巻き込んでいければ大成功だ。その雰囲気を子供らも自然と気に入り、慣れてくると子供らがそれぞれに適した役割を演じるようになるから、授業自体が大変楽になる。そんなクラスはこちらも授業の日が待ち遠しくて仕方がないし、当然のことながら結果(意欲や成績)も付いてくる。


となると課題は、そういう雰囲気を作るまでの過程である。初めは、度を越して無秩序にうるさい場合と、お通夜の様に静かな場合を両極としていろんなクラスがある。その両極の場合は大変苦労をする。しかしこの雰囲気づくりこそがこの1年間の成果、いや子供らの未来を決める、くらいの覚悟をもって始めのうちは臨むことになる。


気持ち的には、切るか切られるかの勝負!だ。それで授業が終われば気力も体力もゲッソリ。だからそのパフォーマンスを維持するためには、数日前に書いたように、受け持ち授業数が適正である必要がある。


塾ではこういうノウハウを学ぶ機会があった。他にもこの塾のよいところは、子供を決してスパルタで勉強させるのではなく、子ども自らが主体的に学ぶように仕向けるという教義があって、それが自由を好む私には生徒の立場を思って大変心地よかった。実に良い体験をさせてもらったとつくづく思う。


しかしながらその当時関東、とりわけ千葉のの雄の地位を占めていたこの大手塾も、私がやめてほどなくしていろいろあったようで、残念かな、今ではすっかり凋落してしまった。

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