地味な努力
- 反田孝之
- 10月5日
- 読了時間: 3分
更新日:10月8日
何度か触れてきたように、今のところ今年の大豆は豊作の予感。大豆が一番水を欲しがる時期に雨がしっかり降ってくれるということがこんなに大きいと実感する。ただ降り過ぎの気がしないでもない。生理的にマイナスということはないのだろうか。
稲刈りが進行中の田んぼは水が溜まったままでも、大豆圃場はすぐに水が引く。ああ、水はけがいいんだね、と思われたらとんでもないことで、もともと水はけがよくない圃場を地味な努力で良くしているのである。草刈りの手間を大いに増やすことを飲み込んででも道路沿いには額縁明渠を確実に設置しているし、なによりさらに地味な努力として毎年もみ殻暗渠の敷設部分を拡大している。特に梅雨期に重なる除草作業にとって水はけの改善は外せないので、大豆の豊作はこういう地味な努力が実っているということに他ならない。
(もみ殻暗渠敷設作業。2021年3月。)

もみ殻はライスセンターでいくらでも袋入りのものを貰おうと思えば貰うことができる。自家発生するもみ殻の袋詰めはとても億劫なので、それでそれらは全部田んぼに撒いてしまって、ライスセンターに全量貰いにいこうと考えたことがある。しかし失敗。忙しくてついつい貰いに行かず、その年はもみ殻暗渠が敷設できなかった。まあそうなるよね、目に見えて利益になる作業じゃないし。それで今は自家発生するもみ殻を「信念で」袋詰めしている。
信念でとは大げさだ、と思われるかもしれない。しかし籾摺りを40数袋するごとにもみ殻を処理しなければならないうちのラインの構造だから、次の稲刈りをするためには常にもみ殻を処理していかなければならない。もみ殻の処理は田んぼに撒くこともできてこれなら40分でやれるけど、もみ殻暗渠資材の確保のためにフレコンバッグに受けるなら2時間弱はかかるし、もみ殻袋に受けるなら負担が増える上にさらに時間がかかる。稲刈りをどんどん進めたいときにはとても痺れるのだ。
しかし今年、あまりの稲刈りの進まなさに、つい田んぼに撒きに行ってしまい、もみ殻をあまりストックできていない。もみ殻暗渠を10m間隔で入れた場合に面積にして1ha以下のもみ殻しかない。
(籾摺りで発生するもみ殻はこれに受ける。田んぼに撒く場合はトラクターごとトラックで回送して田んぼの中を走り回るだけ。)

ちなみにもみ殻をストックする場合はほとんどを500リットルのフレコンで受けておいて、そのフレコン数の倍の数をもみ殻袋で受けておくと、暗渠敷設の時にうちの圃場では高率的だ。フレコンに受ける場合はもみ殻積み込み機という機械を使う。もみ殻袋の場合は手作業。
(今日は一番面倒なもみ殻袋受け。)

当然ながらもみ殻暗渠はサブソイラなどで入れる弾丸暗渠よりも寿命が長い上に、巨石をその都度取り除く作業から解放される。はやく大豆圃場全部に敷設したい。来年のもみ殻をしっかりストックすれば、再来年の大豆作では全面の敷設になるだろう。
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