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  • 執筆者の写真反田孝之

途切れ(そうになっ)たゴボウの種

自家採種を続けているゴボウの種。もう(隔年で)10年になる。それが洪水のせいで1系統が途絶え、もう1系統も残ったのはわずか400粒だけで、継続が途切れる寸前だったことを昨年の11月に書いた


ここからまた増やしていく、という決意でこの7月に母本を14株ほど植え替えて育てていた。しかししばらくして11株が枯れ、残った3株も先日確認に行ったら枯れてしまっていた。種自身の浄化を目指して10年続けてきたものが、ついに途絶えてしまったのだ。


手探りで始めた自家採種。初めはなかなか上手くいかなかったが、毎年工夫を積んで生産量も増え、1年の栽培分の全量を賄えたこともあった。正直、自家採種の種を使うことで目に見えるようなメリットはさっぱり感じなかったが、まだ5世代分を繋いだだけだし、これからさらに続けていくことでどんなことになっていくのか、それを見届けることをこの上もない楽しみとして面倒な採種作業を続けてきた。


それが、途絶えてしまった。仕方がない。また一からやり直しだ。


ちょうど昨日、一昨年購入した種から育てたもう1系統の種子選別をした。植え替え圃場の条件が悪かったのか、量はわずか。重さ46グラム。推定で2760粒。ここからまた始まるのだ。


と消沈していたら、女房が「小さな袋に入った種が家にあるよ。あれは何?」と。


そうだったか!それは2016年夏採種の種で、虫害により食われたところに追い蒔きするために用意したものだ。ただし種子選別の風選の過程で色がついて若干痩せている。4年経って発芽歩留まりも悪いかもしれない。


まあ何でもいい。いくらかでも芽が出てくれて、育ってさえくれれば。すっか後戻りするよりははるかにマシだ。


たったこれだけのことで、何もかも最悪の今年の経営の中でさえも、希望が出て、気分も晴れる。人生はこう単純なのがいいね。

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