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トラクターの事故防止について、なぜこのことに触れないのか

  • 執筆者の写真: 反田孝之
    反田孝之
  • 22 時間前
  • 読了時間: 3分

デスクワークは、見落としがなければどうやら一息。作業の方は休日なしでギリギリ持ちこたえていて、籾摺り機と乾燥機の掃除ができていない以外は何とかかんとかだ。掃除も本当はやりたくて溜まらんのだが・・。


最近の作業はもっぱらトラクター仕事ばかり。耕うんと代かき。この時期は日本中がそうだ。そういうせいもあるか、農業機械の事故防止についての啓発記事を近頃よく見る。その中で、トラクターの転倒や衝突事故について気になることがあるので、それについて。


  トラクターによる走行中の事故を防ぐ方法をAIに聞いてみたらこんな回答。『公道移動時の左右ブレーキペダルの連結、シートベルトの着用、周囲に存在を知らせるための低速車マーク(SMVマーク)や反射材の設置を徹底し、走行時は速度を落とすことが最も重要です。  』


そうなのだ。AIだけでなく、アドバイスはどんな人でもこの程度の回答。それが不思議でならない。というのも私に言わせればもっと重要なことがあるからだ。それは、「手動のレバーによるアクセルは、圃場外では絶対に使わない」ということ。


トラクターにはアクセルが2つある。手動のレバーと、車のように足で踏むペダルだ。圃場内での作業時は普通は手動のアクセルを使う。そして圃場外に出てからもそのままこのアクセルを使うから事故が多いのだ。咄嗟のときに手動のアクセルを弱めるということは反射的にはできるものではない。でもペダルで操作していれば、車の運転に慣れているせいで足を離すという動作は無意識でもすることができる。つまり実際には、圃場内から圃場外に出るか、理想は出る直前に、いったん止まって、手動のアクセルを最低速にし、その後の走行は常に足踏みペダルを使う。たったこれだけのことで事故が劇的に減ること間違いなし。


なのにこれを実践していない人は多くないのだ。私が受けたことがあるトラクターの講習会でもこのことにはまったく触れられなかったので仕方がないかもしれない。当地でも実際に2年前に落差1メートル以上の法面をトラクターで落ちた若者がいた。幸い転倒しなかったので本人は無事でトラクターの破損だけですんだ。聞いてみると圃場から農道に出てすぐに落ちている。アクセルを足に切り替えていたらこんなことにはならなかっただろうし、その点を指摘しても「そんなもんかなあ」という反応だった。


もっとも近頃のトラクターは、アクセル全開でもブレーキを踏めば止まるようになっている。でもまだまだ世の中の大半のトラクターはブレーキを踏んでも止まらない。啓蒙する立場にいる人には、ぜひこの点に触れてもらいたい。

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